脂漏性皮膚炎悪化の原因はステロイド剤の使い方に問題がある可能性が・・・
脂漏性皮膚炎と診断されてまず病院から処方される薬はステロイド剤と抗真菌薬のニゾラール(ケトコナゾール)だと思います。お客様からのお問い合わせで「ステロイド剤を使って症状が悪化した」「ステロイド剤を使っても全然効果がない」と多く寄せられています。今回の内容は同じようなお悩みをお持ちの方に読んでもらい、正しくステロイド剤を使い、症状を軽減させていきましょう。
ステロイド剤の効果・副作用をまずは知ろう!
ステロイド剤をかゆみ止めと思って使っている方はいませんか?実はステロイド剤は直接的にかゆみを抑える薬ではなく、あくまでも炎症を抑えるお薬なのです。炎症を抑える事でかゆみを間接的に和らげる効果が期待できます。なのでかゆい時だけ使っている方、かゆみが強く1日に何回も使っている人は効果を実感しずらく、時には症状を悪化させる原因になっている事があります。弊社ではかゆみがひどい方には内服のかゆみ止めをお勧めしています。服用していない人は通院中の先生にお話していただくか、またはドラッグストアーで医療用と同じアレグラ錠が購入できますので市販薬でお探しの方はお勧めです。
次に気になるのはステロイド剤の副作用だと思います。外用薬の代表的な副作用は毛嚢炎、皮膚萎縮、ざ瘡用発疹、ステロイド過敏、ステロイド性酒さがあります。しかし副作用が起こる確率は全体の2%前後と言われているのでむやみに長期間、大量に使わない限りは基本的には副作用は起きないのです。
自分の使っているステロイド剤の強さを知ろう!
ステロイド剤には5段階のランクがあります。強いものから順番にStronges,VeryStorng,Strong,Medium,Weakとなります。
使っても良くならない人はもしかすると自分の症状にステロイド剤の強さが合っていない場合があります。その場合は以下に代表的なステロイド剤の一覧を作ったので先生と話す時に参考にしてみてください。逆にStrongesを使っていても効果がなく慢性的に使っている方は副作用のリスクが高まる恐れがあるので注意が必要です。一覧に書いてない場合はお使いのステロイド剤がジェネリック医薬品の可能性(名前が先発品と異なる)がございます。商品名で検索して先発品の名前を調べてください。
※各分類内の順序は強弱とは関係ありません。
Stronges(最も強い)
■デルモベート軟膏・クリーム
■ソルベガ軟膏・クリーム
■ジフラール軟膏・クリーム
■ダイアコート軟膏・クリーム
VeryStrong(とっても強い)
■フルメタ軟膏・クリーム・ローション
■アンテベート軟膏・クリーム・ローション
■トプシム軟膏・クリーム・ローション・スプレー
■シマロン軟膏・クリーム・ゲル
■リンデロンDP軟膏・クリーム・ゾル
■マイザー軟膏・クリーム
■ビスダーム軟膏・クリーム
■ネリゾナ軟膏・クリーム・ソリューション
■テクスメテン軟膏・クリーム
■パンデム軟膏・クリーム・ローション
Strong(強い)
■エクラー軟膏・クリーム・ローション
■メサデルム軟膏・クリーム
■ザルックス軟膏・クリーム
■ボアラ軟膏・クリーム
■アドコルチン軟膏・クリーム
■リンデロンV軟膏・クリーム・ローション
■ベトネベート軟膏・クリーム
■プロパデルム軟膏・クリーム
■フルコート軟膏・クリーム・スプレー
Medium(中間)
■リドメックス軟膏・クリーム・ローション
■ケナコルトA軟膏・クリーム
■レダコート軟膏・クリーム
■アルメタ軟膏
■キンダベート軟膏
■ロコイド軟膏・クリーム
Weak(弱い)
■オイラゾンD軟膏・クリーム
■プレドニゾロン軟膏・クリーム
【重要】ステロイド剤の使い方
使用回数は基本的に1日1〜2回程度
添付文章上は使用回数が1日1〜数回になっていますが、多くの医師の処方箋では1日1〜2回で処方されている事が多いです。かゆい時に頻繁に塗ってしまっている方はまずは使用回数を見直してください。医師の指示どおりの回数を使い症状が治まらない場合はお使いのステロイド剤が合っていない事が考えられます。またかゆみが強い時はかゆみ止めの内服薬を併用しましょう。
塗る量はFTU(フィンガーチップユニット)を参考に
ステロイド外用薬の場合、薬の効果をしっかり得るために塗る分量の目安としてFTU(フィンガーチップユニット)と呼ばれる単位が使われています。FTUは大人の人差し指の先から第一関節まで薬を乗せた量で、チューブタイプ(口径が5mm程度)の軟膏やクリームでは、1FTU=約0.5gに相当します。1FTU(約0.5g)は、大人の手のひら2枚分の面積(体表面積の約2%)に塗るのに適した分量の目安になります。ご自身の患部の広さを見てFTUを参考に塗りましょう。
塗る際は絶対に擦らない
薬局勤務時代にステロイド剤で症状が悪化してしまった人の多くは塗る際に患部をゴシゴシこすりながら薬を塗り込んでしまっている方に多く見られました。擦る事で刺激になりますので、絶対に塗る際は擦らないようにしましょう。
ステロイド剤をやめる際に急にやめると症状がぶり返しやすくなる
ステロイド剤はリバウンド現象と呼ばれる、急に使用をやめると症状がぶり返す特徴があります。まず炎症がある際は医師に決められた回数を毎日使いましょう。そして症状が落ち着いてきたらすぐにやめるのではなく、まずは使用回数を2回から1回に減らし、更に良くなったら、1日置き、2日置きと使用間隔を徐々に開け使用をやめる事が必要です。症状があるにも関わらず塗ったり、塗らなかったりしている方は症状が治りにくく、この事がステロイド剤の慢性化使用に繋がり、副作用が起きるリスクに繋がります。
最後に
なるべくステロイド剤を使いたくないと考えられている方は多いと思いますが、正しい知識を身に着け、上手に使えればステロイド剤は症状改善の手助けになるはずです。今回記載した内容は一般的な考えで人それぞれ皮膚の状況は異なると思います。使用中のお薬、脂漏性皮膚炎の症状、生活習慣の相談等、気になる事がありましたらお気軽にご連絡くださいませ。
スタッフ一同心より皆様の症状が良くなる事を願っています。
シャンプーは、1日一回ですか?
かゆいときは、洗ってもいいのでしょうか?
かなり、赤みとかさぶたがあります。
佐野様
コメントありがとうございます。
KADASON薬剤師の久保木です。
シャンプーは1日何回でもお使い頂けます。
刺激を与えずに優しく洗髪してくださいませ。
はじめまして。30代の男性です。約10年程前からつむじ周辺の頭皮が赤く、痒みや時に痛みがあります。2年ほど前に皮膚科で診察を受け、脂漏性皮膚炎と診断され、ローションタイプのステロイドと抗生物質の内服を1、2ヶ月行いましたが治癒せず、皮膚科を変えてみましたが、やはり完治には至っていません。
現状、つむじ周辺の頭皮の赤み、頭皮全体のかゆみがあります。また、最も気になっていることとして、その部分の毛穴が少なくなっていることと、ひとつの毛穴からはえる毛髪が5、6本と他の毛穴と比べて多いことです。
皮膚科の医師でも原因がよくわからないようで、インターネットで調べている中で、こちらのサイトに他たどり着き、ご相談させていただきました。
長年このことで苦しんでおり、なんとか改善する方法がないか、ご助言いただければ幸いです。よろしくお願いします。
桑原様
コメントありがとうございます。
KADASON薬剤師の久保木です。
つむじ周辺の頭皮の赤みやかゆみがある場合はまずはかゆみを抑えることが大切です。
かゆみの場合は外用薬より内服のかゆみ止めの方が効果的です。
通院中でしたらお医者様に相談してください。
市販薬でお探しでしたらアレグラ錠が一番お勧めです。
毛穴からの毛髪が少なくなる原因としては毛穴に皮脂がつまっている可能性があります。
毎日洗髪していただき、頭皮を清潔に保つことが大切です。
ご案内は以上になりますが、
その他ご不明点がございましたらお気軽にご連絡くださいませ。
痒みはほとんどないのですが赤みや汗をかいた後、お湯などに触れた後に赤くなる傾向があります。どうすればいいか分かりません。
コメントありがとうございます。
ワイズ製薬の久保木です。
運動後や入浴後などは体が温まり、血行が促進されるため赤みがでやすい傾向があります。
入浴後の赤みに対しては最後ぬるま湯などで洗い流して頂くと赤みが出にくくなりますよ。
宜しければ参考にしてくださいませ。
今後とも宜しくお願いします。
はじめまして。
皮膚科で脂漏性皮膚炎と診断され薬を塗っていましたが、落ち着いたからと薬をやめるとまたしばらくしてぶり返し、皮膚科が遠方だったりして通いづらく、どうしたらよいか困っていました。
カダソンシャンプーを購入して数日使いはじめましたが、カサカサして痒くて、フケが落ちる症状が変わりません。どれくらい使うと改善しますか?乾燥しすぎて痒いのかと思い、油分がよくないということなので、敏感肌用の化粧水を頭皮につけてからドライヤーしています。
また、今までharuというメーカーの天然由来の、シャンプーのみでいい商品を使っていたので、カダソンもシャンプーのみ購入したのですが、トリートメントも併用しないといけないのでしょうか?
はじめまして。
ワイズ製薬の久保木です。
弊社製品をご利用頂き誠にありがとうございます。
満足感を得るまでの期間はお客様によって異なりますが、
頭皮環境が整うまで約3〜6ヶ月かかることが多いので、根気強く使って頂く必要があります。
またかゆみがあり、掻いてしまうと悪循環を繰り返してしまうため
通院が困難な場合はドラッグストアーなどでアレグラ錠(かゆみ止め)を購入して服用するのも良いでしょう。
乾燥予防で、敏感肌用の化粧水をつけてからドライヤーすることは良いと思います。
トリートメントの使用については、
もともとトリートメントを使っていないお客様は無理に併用しなくても良いと思いますが、
KADASONトリートメントは髪の毛はもちろん、頭皮を保湿する作用も期待できるので、
併用していただいた方がお客様の満足感が高い印象です。
宜しければ併用してお使い頂ければ幸いです。
まだまだ乾燥する時期が続くと思われますが、お客様の症状が少しでも軽減することを願っております。
はじめまして、先日皮膚科にて脂漏性皮膚炎と診断され治療を行っておりますが、疑問が多く、ご意見を頂戴できればと思います。
・ステロイドを処方されましたが(1日1回の塗布)、どんなに炎症が出ていようとも3日目以降塗布を控えるよう言われました。
使用開始より3日経過しましたので、言われた通り使用を中止致しましたが、現在痛みを伴う炎症が出ている最中です。
ステロイド剤の使用は本当に中止するべきなのでしょうか?
・スキンケアについて、乳液のみを使用するよう言われましたが、これは正しいのでしょうか?
・脂漏性皮膚炎の症状について、痒みを伴う方が多いようですが、私の場合圧倒的に痛みが強いです。夜も眠れない場合があります。
脂漏性皮膚炎には痛みを伴う症状もあるのでしょうか?
長々と大変失礼致しました。もし宜しければお答え頂けますと非常に助かります。
何卒宜しくお願い致します。
まりな様
コメントありがとうございます。
ワイズ製薬の久保木です。
ステロイドの中止については医師によって異なりますが、
基本的にはステロイド剤を使用した際はリバウンド現象と呼ばれる特徴がありますので、
症状が良くなってから徐々に使用量を減らすことが多いです。
(炎症がある段階で3日で中止は珍しいと思います。)
スキンケアについては乳液のみ使用を促すケースは考えられます。
恐らく化粧水は浸透性があり、染みてしまう恐れがあること。UVやクレンジングは刺激になるケースが考えられるためだと思います。
脂漏性皮膚炎の方でも赤みや痛みも伴う方もいらっしゃいますが、
恐らく痛みに関しては脂漏性皮膚炎と一緒に接触性皮膚炎などを併発している恐れがあります。
基本的にはかゆみと痛みの報告は少ない皮膚炎になります。
もし今回受診したお医者様に不安をかかえているようでしたら、
セカンドオピニオンも検討していただくのが良いでしょう。
私は、医師ではなく薬剤師のため診断ができないため返答が曖昧な箇所が多く申し訳ございません。
まりな様の症状が少しでも早く軽減することを願っております。
お大事になさってくださいませ。
先日、鼻のまわりの脂漏性皮膚炎と診断され、ケトコナゾールとエクラーローションを処方されました。
塗ってたら一ヶ月ほどで治っていくと言われて、1ヶ月ステロイドを塗ってしまいました。
それでも治らず、再度受診したら、ステロイドはやめましょうと言われ、やめたら真っ赤になってポロポロ皮がめくれ痒くて痛いです。
これはステロイド皮膚炎といわれる症状でしょうか?
何もしないのが一番いいとネットで読んだのですが、ケトコナゾールは塗ったほうがいいのでしょうか?
コメントありがとうございます。
ワイズ製薬の久保木です。
現在の症状を教えていただきありがとうございました。
私は医師ではないためステロイド皮膚炎かどうかはわかりかねます。大変申し訳ございません。
可能な限り早めの受診をお勧めいたします。
ケトコナゾールはステロイド剤ではなく抗真菌薬なので、
中止の指示がなければ使い続けても問題ないと思いますよ。
お大事になさってください。
先日、胸、腹、肩、上腕当たりにマラセチア毛包炎と同じ症状があり、診察を受けたら毛包炎と言われました。以前に慢性蕁麻疹があり、アンデベートのステロイドを4ヶ月ぐらい1日数回塗布していたためによる真菌感染症だと考えていたのですが、1週間モメタゾンフランカルボン酸エステルの強いステロイドを塗布してみてと処方されました。現段階ではすこしステロイドによる不安感があるため塗布はできてないのですが、塗布した方が良いのでしょうか?それとも外用で抗真菌薬と併用、内服も抗真菌薬をもらって治療を進めた方が良いのでしょうか?長文ですみません。よろしくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。
ワイズ製薬の久保木です。
誠に申し訳ございません。
医師がモメタゾンフランカルボン酸エステルを出した意図がわかりかねるため、私からはお答えできず、
もし不安であればお薬をもらった薬局にお電話していただき、今回の内容を話して頂くのが良いと思います。
今回のケースですと抗真菌薬や内服薬と一緒に症状の状態をみながら治療していくケースもあれば
まずは炎症を抑えるためステロイドのみを処方するケースなど治療方法が多岐にわたるためです。
お役に立てず申し訳ございませんでした。
ご回答ありがとうございます。昨日再び診察に行きましたらケトコナゾールの外用薬を1ヶ月塗布してみてそれでもあまり改善されないようでしたら抗真菌薬の内服を処方しますと言われました。現在、湿疹が手首までや臍の下まで出現し始めてるのですが、マラセチア毛包炎は全身に段階的に拡大される場合はあるのでしょうか?質問何度もすみません。